著者
加藤 滋子 脇 嘉代 中村 禎子 長田 早苗 藤田 英雄 李 花映 小林 春香
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

2型糖尿病患者を対象に、基準となる料理画像を見て、料理単位で栄養素等摂取量を推定するマニュアル(主食料理)を開発した。基準量や料理リストなどいくつかの修正が必要であるが、有用性ならびに有効性が示唆されたさらに、スマートフォンアプリ(DialBetics)で撮影した料理画像を用いて、管理栄養士によるアプリの栄養素等摂取量の推定の有効性についても検討した。アプリを用いた料理名およびエネルギー・栄養素等摂取量の推定は料理グループとして有効であることが示唆された。
著者
脇 嘉代
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

肝移植後の拒絶反応における抗HLA抗体の役割は不明である。本研究では肝移植における抗HLA抗体と拒絶反応、免疫抑制剤の減量との関連性について検討した。その結果、移植後に急性拒絶反応を発症した症例では、急性拒絶反応を発症しなかった疾患に比べて抗HLA抗体、中でも、ドナー特異的抗体の陽性率が高いことが明らかになった。更に、肝臓移植前と肝臓移植後早期の抗HLA抗体の有無を調べたところ、拒絶反応のリスクが低い症例では、移植前と移植後早期から抗HLA抗体が陰性である傾向が認められた。また、拒絶反応のリスクが高い症例では、移植前と移植後早期から抗HLA抗体が陽性であり、抗体価も高い傾向が認められた。移植前と移植後早期の抗HLA抗体が陰性、もしくは抗HLAの抗体価が低い症例では、抗HLA抗体が陽性の症例に比較して、免疫抑制剤を減量・中止できる可能性が高かった。抗HLA抗体の有無のみならず、その抗体価も拒絶反応のリスクと関連があることが示された。以上から、抗HLA抗体と拒絶反応の関連性が示唆された。