著者
脇 嘉代
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

肝移植後の拒絶反応における抗HLA抗体の役割は不明である。本研究では肝移植における抗HLA抗体と拒絶反応、免疫抑制剤の減量との関連性について検討した。その結果、移植後に急性拒絶反応を発症した症例では、急性拒絶反応を発症しなかった疾患に比べて抗HLA抗体、中でも、ドナー特異的抗体の陽性率が高いことが明らかになった。更に、肝臓移植前と肝臓移植後早期の抗HLA抗体の有無を調べたところ、拒絶反応のリスクが低い症例では、移植前と移植後早期から抗HLA抗体が陰性である傾向が認められた。また、拒絶反応のリスクが高い症例では、移植前と移植後早期から抗HLA抗体が陽性であり、抗体価も高い傾向が認められた。移植前と移植後早期の抗HLA抗体が陰性、もしくは抗HLAの抗体価が低い症例では、抗HLA抗体が陽性の症例に比較して、免疫抑制剤を減量・中止できる可能性が高かった。抗HLA抗体の有無のみならず、その抗体価も拒絶反応のリスクと関連があることが示された。以上から、抗HLA抗体と拒絶反応の関連性が示唆された。

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こんな研究ありました:肝移植のレシピエントにおけるドナー特異的抗体と拒絶反応に関する研究(脇 嘉代) http://t.co/gXbF5U36Ff

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