著者
勝木 清衣 田中 邦明 川上 晃 臼井 博明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.687, pp.23-26, 2005-02-24
被引用文献数
6

カルバゾール環をもつアクリル酸モノマーをイオン化蒸着することにより、重合薄膜を形成した。さらに膜と基板の界面に安定な化学結合を形成するために、基板表面に重合開始剤の自己組織化(SAM)膜を形成し、この上にカルバゾールモノマーをイオン化蒸着することにより、熱的安定性の高い高分子薄膜が得られた。この手法を用いてITO表面にカルバゾールあるいはテトラフェニルジアミノビフェニルを側鎖に持つビニル高分子を製膜し、有機EL素子を試作した。その結果、基板表面の開始剤SAM処理とイオン化蒸着重合を組み合わせることによって、発光特性を改善できることが見出された。
著者
曽根 博之 片山 貴裕 石橋 茂雄 臼井 博明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.435, pp.25-30, 2002-11-06
被引用文献数
6

イオン化蒸着法を用いると蒸着時に重合活性種を作ることができ,アクリレート化合物などを基板上での連鎖反応により重合させることができる。蒸着重合中に色素を共蒸着することにより,色素分子の構造や溶解性に左右されることなく,色素ドープ高分子膜が得られるものと考えられる。そこで,発光性色素を蒸着中に,重合性アクリレートをイオン化蒸着法により共蒸着して,色素混入量を制御した蒸着重合膜を作製した。この膜は,色素単独の蒸着膜と比較し,熱的安定性が向上するとともに,ホール輸送層に積層したEL素子で発光を観察した。