著者
奥村 潤 佐野 隼輔 浦本 竜 久米 純矢 舘 伸幸 山崎 進
雑誌
研究報告システム・アーキテクチャ(ARC) (ISSN:21888574)
巻号頁・発行日
vol.2016-ARC-219, no.35, pp.1-6, 2016-03-17

倉庫を所有する企業では,在庫管理業務は非常に煩雑な作業である.そのため大企業では,倉庫の在庫をセンサーで自動検知できるような在庫管理システムを導入しているところが多い.一方で中小企業では,センサーが高額なためセンサーを持たない在庫管理システムを利用している場合が多い.その場合は人手で在庫を入力しており,十分に業務効率を改善できていない.そこで,我々は在庫を自動検知できる低コストな在庫管理システムを構築した.これはクラウドサービス kintone と Arduino を用いた IoT を組み合わせることで,低コストで最小限の機能を実現するものである.本研究では,アジャイル型の開発を行うことで,要求と成果物のギャップと,ハードウェア部品と工数のコストを削減した.
著者
舘 伸幸 香山 瑞恵
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.24-29, 2019-01-25 (Released:2019-03-26)

「実践力」.昨今,情報技術に関連する教育課程でよく目にする言葉である.ソフトウェア開発分野において,はたしてこの「実践力」とは,具体的にどのような力だろうか.特に,新卒生や社会人若年層は,実際の開発現場でなにができたら実践力を発揮していると言えるのだろうか.本研究では,ソフトウェア開発分野における実践力について調査し,得られた結果から仮説を導き,実際に教材を試作試行して,効率よく実践力を学ぶための方法を提案することを目的としている.我々は社会で実践力を発揮して活躍している人々へのインタビューによる調査を進めており,現在のところ開発の現場で求められている実践力とは,一般的に言われるジェネリックスキルではなく,技術的問題を解決するための技術力であるという圧倒的意見を得ている.本稿では,その調査結果と,今後の展望について報告する.