著者
若林 省吾
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングレビュー (ISSN:24350443)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.3-11, 2020-03-04 (Released:2020-03-04)
参考文献数
11

本稿では,近年利用者が減少しているゴルフ場の活性化につながるマーケティング戦略を検討することを目的とした。まず,これまでゴルフ場が実施している取り組みではなぜ利用者が増加しないのか分析した上で,「サービス・ドミナント・ロジック」を援用した新たな取り組み事例を示し,その効果をゴルフ場関係者や参加者へのインタビューによる調査を通じて検証した。検証は,ゴルフ場と利用者の関係に着目し,顧客と価値を創り出す価値共創概念を援用し参加者を増やした事例として,「ゴルフ甲子園」を取り上げ,文脈価値と価値共創の視点で考察を行い,ゴルフ場と利用者との共創によって生み出される文脈価値に焦点を当てた視点から,ゴルフ場の新たな活用法の可能性を示した。