- 著者
-
荒井 俊介
辻 慶太
- 出版者
- 情報知識学会
- 雑誌
- 情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
- 巻号頁・発行日
- vol.25, no.1, pp.23-40, 2015-02-28 (Released:2015-04-30)
- 参考文献数
- 23
- 被引用文献数
-
2
国立国会図書館は,レファレンス協同データベースでレファレンス事例を公開・提供している.レファレンス事例はこの事業に参加している各図書館によって登録されるが,登録の際の項目の一つであるNDCの項目に関しては全体の約2/3にしか記述されていない.本研究では機械学習を用いて,レファレンス事例に対して自動的にNDCを付与する手法を提案する.NDCの自動付与を行う事で,NDC を付与する図書館員の負担を軽減する事ができると考える.本研究では以下の3 つの手法を提案する.即ち(1)参考資料のNDC を用いる手法,(2)質問文から疎でない特徴ベクトルを作る手法,(3)両方同時に用いる手法,である.NDC の2 桁目(綱)まで自動付与する実験の結果,(1)では45.6%,(2)では53.8%,(3)では45.6%の精度で自動付与を行う事ができた.従来手法による精度は32.4%であり,精度を向上させる事ができた.