著者
青木 和麻呂 太田 和夫 荒木 志帆 松井 充
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.94, no.56, pp.47-60, 1994-05-20
被引用文献数
2

線形解読法をFEAL-8に適用した場合の安全性評価の実験結果を報告する。線形解読法では1)偏差率の大きい線形表現を見つれること、2)解読の計算量と記憶容量を計算機実験可能な範囲におさまるように実効ビット数を押えること、が重要である。従来知られているBihamの線形表現(偏差率は2^-11>)より大きい偏差率(1.149×2^-8>)の7段線形表現を発現し、線形表現における鍵ビット、テキストビットの影響を注意深く観測することで実効ビット数を削減して、FEAL-8に対する線形攻撃法をワークステーションで実装可能にした。計算機実験(SPARCstation 10 Model 30)を行なったところ、既知平文数2^25>個では1時間程度で70%以上、2^26>個では1時間強でほぼ100%の成功率ですべての拡大鍵を導けることを確認した。