著者
佐々木 弘子 酒井 登美子 青柳 康夫 菅原 竜幸
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.107-112, 1993-02-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
18
被引用文献数
3 3

干し椎茸の水もどしおよび加熱加工におけるγ-GT活性,香り物質であるレンチオニン量の変化について検討を加えた. (1) 干し椎茸の水もどし後のγ-GT活性の変化は,温度が高温であるほど,減少が著しく,加熱過程中においては,加熱5分後にほぼ完全に失活していた. (2) 干し椎茸のレンチオニン量は,水もどし直後では浸漬温度が高いもの程多く,低温のもの程少なかった.また10分加熱後のレンチオニンの増加の割合は水もどし温度が高いもの程小さく,低温のもの程大きかった.20分加熱時ではレンチオニンは急激に減少したが,5℃で水もどしをしたものには比較的残存していた.40分加熱時ではレンチオニンはほとんど残存していなかった.