- 著者
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菅野 耕三
酒匂 俊彦
- 出版者
- 大阪教育大学
- 雑誌
- 大阪教育大学紀要. III, 自然科学 (ISSN:03737411)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, no.2, pp.125-137, 1984-12-31
最近市原ら(1984)によって提唱された大阪府岸和田市津田川流域に分布する大阪層群における最下位の海成粘土層すなわちMa-1層層準およびその下位層から産する珪藻群集を検討した。その結果,Ma-1層から淡水棲種が多産し,海棲種がごくわずかに随伴するのみで,この粘土層の堆積環境は海水域とは考えにくい。しかし,その直下の粘土層から産する珪藻群集は,ほぼ100%淡水棲種から構成されており,両者の群集内容には差異があることから,堆積環境にも違いがあると思われる。また,このことは,珪藻化石を使ってこの層準の地層対比が可能なことを示唆している。Recently,Itihara et al.(1984)discovered a marine-like clay bed about 15m above Sengokubashi volcanic ash layer of the Osaka Group in the drainage area of the River Tsuda,Kishiwada City,and gave it the symbol,Ma-1.The writers carried out the analysis of the diatom flora in order to know the environment which the marine-like clay(Ma-1)were deposited.Their results are shown in Fig.6.