著者
菊池 百々帆 大江 秋津
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2020年全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.65-68, 2021-01-28 (Released:2021-01-18)

近年、大学の研究成果や技術を商業化する大学発ベンチャー増加が課題となり、その支援や研究管理を行うURA(リサーチ・アドミニストレーター)を導入する大学が増加している。本研究はURAが持つ経験の多様性が大学発ベンチャー増加に与える影響を実証する。分析では、2018年の日本国内の大学401校のデータを利用した。その結果、URAの数や前職の多様性、長期雇用者の割合、研修制度が大学発ベンチャー数に正の影響があることを実証した。定量的にURAの有効性を示したことは資源ベース理論への理論的貢献である。さらに、大学発ベンチャー増加における効果的なURAの採用と育成に関して、交互作用分析から戦略的に提言できたことは、実務的貢献である。