著者
萬代 博行 上河原 良衛 脇坂 一郎 茨木 健二郎
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.35-39, 1979

妊娠中期中絶の方法として従来より行われてきたラミナリア・メトロイリーゼを前処置として施行し, 薬剤投与方法を塩酸キニーネ経口, PGE<sub>2</sub>経口, PGF<sub>2α</sub>卵膜外注入の3群にわけ比較検討し, 次の結果をえた.<br>(1)流産平均時間:塩酸キニーネ17.8±12.2時問, PGE<sub>2</sub> 18, 4±12, 9時間, PGF<sub>2α</sub>, 10.5±11.2時間(2)出血量:塩酸キニーネ228±207g, PGE<sub>2</sub>122±103g, PGF<sub>2α</sub>152±271g(3)薬剤投与量:塩酸キニーネ0.69±0.04g, PGE<sub>2</sub>6.4±5.5ヵプセル, PGF<sub>2α</sub>4.5±2.3mg(4)36時間以内の流産率:塩酸キニーネ88%, PGE<sub>2</sub> 91%, PGF<sub>2α</sub> 100%, (5)完全流産率および胎盤娩出所要時間は大差なかった.
著者
萬代 博行 坪内 秀嘉 深田 信之
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.227-230, 1978-05-01 (Released:2011-10-11)
参考文献数
10

胎児体重の推定方法は従来よりいろいろ研究され, 最近では超音波断層法を用いた報告がみられるが, いまだ正確であり簡易な方法はみられない. われわれは予定日±2週間の範囲で昭和49年1月より昭和52年9月までの間に当院で分娩した1213例について通常の妊婦検診で行なわれる子宮底長, 腹囲を変数として電算器を用い, 重回帰式を求める簡易児体重推定表を作製した. その結果, 児体重をY, 子宮底長を×1, 腹囲をx2としてY=-1370.8+71.488×1+24.258×2の重回帰式を得た. 重相関係数は0.58であった. また適中率は生下時体重と推定体重の誤差を±100gとすると26%, ±200gでは50%, ±300gでは69%, ±400gでは80%, ±500gでは90%であった.