著者
石倉 英樹 落合 秀俊 山口 朗央 松本 智博
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.909-911, 2015 (Released:2016-01-09)
参考文献数
9
被引用文献数
1

〔目的〕血液透析患者は日常生活活動能力低下や生命予後に対する危険因子となる血液透析後の起立性低血圧に着目して,運動療法の効果を検討することとした.〔対象〕外来血液透析患者のうち,運動療法を開始した10名とした.〔方法〕血圧測定を血液透析中の運動療法開始前,開始2週後,4週後に実施した.運動療法として両下肢のストレッチング・筋力増強運動を20分間実施した.〔結果〕起立時に低下する収縮期および拡張期血圧の低下量が運動療法開始4週後に有意ではないものの減少する傾向があった.〔結語〕血液透析中の運動療法は自律神経障害と起立性低血圧を改善する可能性がある.