著者
藤瀬 浩 比嘉 一成 中山 孝大 和田 香陽子 落合 秀治 田名部 雄一
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.495-497, 1997-06-25
被引用文献数
4 31

劣性である高K(HK)赤血球の表現型を持つ犬が, 日本犬の13の系統あるいは地方犬群の中の10群に発見された. HK犬の発生率は山陰柴犬, 信州柴犬および秋田犬で26-38%であり, その遺伝子頻度は0.513-0.612であった. 韓国の珍島犬は, HK犬の最も高い発生率を示し(42%), その遺伝子頻度は0.652であった. 韓国の他の2つの群もこの変異を保有していた. HK赤血球の表現型を持つ犬は, 台湾, インドネシア, モンゴル, ロシア(サハリン)の犬群には発見されなかったが, 日本および韓国に広がっていた.