著者
葉山 泰三 谷口 義昭 薮 哲郎 古川 大和 佐竹 靖 市橋 由彬
出版者
奈良教育大学次世代教員養成センター
雑誌
次世代教員養成センター研究紀要 (ISSN:21893039)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.253-258, 2016-03-31

これからの時代を担う子どもたちが生きていくために身に付けなければならないリテラシーは、自ら進んで課題を見つけ、探求し、解決する能力である。奈良教育大学附属中学校科学部は、この能力をロボット学習主体のクラブ活動を通して獲得することを目的として活動している。本報告は、2015年度に取り組んできた活動の中からロボットコンテストに焦点を当てて、その活動過程と成果を示す。本年度のロボットコンテストWorld Robot Olympiad(以下WROと略す)地方大会において、本附属中学校科学部は、レギュラーカテゴリーでは優勝し、全国大会でも準優勝を果たした。また、オープンカテゴリーでは、全国大会で優秀賞を獲得した。この2つの部門で世界大会(於:カタール)に出場した。世界大会に向けては、正確に、短時間にミッションを遂行するロボットの製作、人の指の動きを再現するロボットシステムの構築、奈良教育大学学生の指導による英語プレゼンテーション力の向上に努力した。世界大会では上位入賞を果たすことが出来なかったが、生徒は努力し続けることの意義、独創的なロボット開発の重要性、また大学生は生徒と一体となって目標に向かって活動する達成感を得ることが出来た。
著者
麻生 武彦 江尻 全機 宮岡 宏 小野 高幸 薮 哲郎 六車 和彦 橋本 岳 安陪 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.69-78, 1994-01-25
被引用文献数
4

我々は,これまで過去2度にわたり行われた南極昭和基地におけるオーロラの単色光両眼ステレオ観測データをもとに,オーロラ発光の3次元構造を推定するオーロラトモグラフィの研究を行ってきた.基本的な手法は代数的方法の範ちゅうに属し,オーロラの特性を考慮した発光モデル関数のパラメータを,非線形最小2乗法により推定するものである.従来,データ解析ならびに再構成の信頼性,望ましい観測点配置等についての数値シミュレーションにより検討を行ってきた.これらの知見をもとに,地球磁気子午面に沿った比較的長い基線長でのオーロラ観測が1991年11月から12月にかけて,アイスランドにおいて行われた.ここでは,観測の概要,オーロラトモグラフィ解析のアルゴリズム,ならびに得られた解析結果について述べる.