著者
中村 泰敏 橋本 岳 鈴木 康之
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.3, no.J2, pp.92-103, 2022 (Released:2022-11-12)
参考文献数
18

近年では,土木建設等の分野で航空レーザや地上レーザ等の三次元点群測量器が広く活用されているが,そうした測量器を用いるには,運用コストが高い等の課題がある.そのため,特に小規模土工の建設業では測量器の活用が進んでいない.そうした状況の中,LiDAR を搭載したモバイル端末が発売され,三次元点群データの取得を可能にするアプリケーションも数多くリリースされた.しかし,土木建設分野で必要な公共座標へ対応したアプリケーションは少ない.そこで本論文では,任意座標の三次元点群を公共座標へ変換することを従来手法と比較して飛躍的に簡便に行うことを目標とした.また,実際の小規模土工現場の測量点群の座標を本研究成果によって変換した結果が国土交通省の出来形管理要領に示されている測定精度内に収まることも目標とした.
著者
橋本 公樹 長倉 陽平 橋本 岳
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第54回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.346, 2011 (Released:2012-03-09)

地球温暖化や原子力発電の危険性からクリーンで安全な太陽光発電が注目を集めている。しかし、太陽光発電は天候によって発電量が左右されてしまう。そこで、太陽光発電の発電量の低下を予測するために雲を三次元計測し、雲の動きを測定する。また、雲の動きに影響を与えている要素を発見する。
著者
橋本 岳 土屋 智 竹林 洋一
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

土砂災害は身近かつ大変危険な災害であり,土砂災害の予兆検知に関する技術の確立は緊急かつ不可欠である。しかし現状では計測精度・計測範囲・計測装置の複雑さ等から妥当な方法が存在しない。本研究期間中には,橋本が有する高精度計測技術を活用して,屋外遠距離にて,広範囲かつ高精度な計測方法を実現した。具体的には,カメラ基線長約1m,計測距離約90mで最大誤差10mm以下という画期的な計測システムの試作に成功し,それを高速道路の法面計測へ適用した。また,本計測方法の様々な応用へも積極的に取り組み,一例として建物や橋梁の振動計測実験を行った。これらは,建物の耐震判定やインフラ構造物の点検にも有効と考えられる。
著者
麻生 武彦 江尻 全機 宮岡 宏 小野 高幸 薮 哲郎 六車 和彦 橋本 岳 安陪 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.69-78, 1994-01-25
被引用文献数
4

我々は,これまで過去2度にわたり行われた南極昭和基地におけるオーロラの単色光両眼ステレオ観測データをもとに,オーロラ発光の3次元構造を推定するオーロラトモグラフィの研究を行ってきた.基本的な手法は代数的方法の範ちゅうに属し,オーロラの特性を考慮した発光モデル関数のパラメータを,非線形最小2乗法により推定するものである.従来,データ解析ならびに再構成の信頼性,望ましい観測点配置等についての数値シミュレーションにより検討を行ってきた.これらの知見をもとに,地球磁気子午面に沿った比較的長い基線長でのオーロラ観測が1991年11月から12月にかけて,アイスランドにおいて行われた.ここでは,観測の概要,オーロラトモグラフィ解析のアルゴリズム,ならびに得られた解析結果について述べる.