- 著者
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江頭 沙織
福田 真人
佐藤 啓
藤本 顕治
都築 雅年
島田 忠明
- 出版者
- 社団法人 物理探査学会
- 雑誌
- 物理探査 (ISSN:09127984)
- 巻号頁・発行日
- vol.67, no.1, pp.37-48, 2014 (Released:2017-03-02)
- 参考文献数
- 13
- 被引用文献数
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1970年以降,我が国では地熱資源開発の促進が進められ,旧地質調査所や新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) による全国的な地熱資源調査が行われ,地熱発電所の建設が進められたが,1999年の八丈島の地熱発電所を最後に新規の発電所の建設はない。この要因として,地熱資源の多くが自然公園内に存在すること,地下に特有なリスクに起因するコスト高などがあげられる。しかしながら2011年の震災以降,地熱資源の見直しが行われ,地熱開発の促進は重要な課題のひとつとなった。 2012年8月の法律改正により,石油天然ガス・金属鉱物資源機構 (JOGMEC) に地熱資源の開発促進の機能が追加となった。この機能には,地熱開発事業者が実施する地質構造調査における助成金の交付,探査における出資,開発における債務保証などの支援,また自主的な調査による情報提供があり,さらに2013年度から技術開発事業も加わった。 本稿では,JOGMECが開始した支援事業および調査事業,ならびに技術開発の方針について紹介することとしたい。