著者
渡辺 志朗 藤田 恭輔
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

マウスにリトコール酸(LCA)を投与することによって誘導される実験的胆汁うっ滞性肝傷害が、漢方薬である防己黄耆湯(BOT)を投与することによって軽減されることがわかった。このとき肝臓において、LCAの毒性を弱める酵素である水酸化酵素(cyp2b10)や硫酸抱合化酵素(sult2a1)の発現量が、BOTの投与によって増加していることもわかった。これらのことから、BOTはprenane X 受容体(PXR)をはじめとして、constitutive androstane受容体 やvitamin D受容体などの核内受容体の活性化を介して、上記の胆汁酸分解系酵素の発現誘導する可能性が示された。