著者
藤田 祐志
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.1-4, 2019-02-15 (Released:2020-08-21)
参考文献数
8
被引用文献数
1 2

人間工学を世界的に推進する観点から,重要なリサーチ・イシューを要約した.リサーチの姿勢に関わる5つの主要なイシューを議論しており,これらは(1)科学的研究と実践の相補的実行,(2)ステークホルダーの関与,(3)システミックなアプローチ,(4)人間工学の新たな役割,および(5)先見的姿勢である.また,将来に向けて,教育者が重要な役割を果たさなければならないと論じている.本稿は,国際人間工学連合で得られた10年近くにおよぶ筆者の経験にもとづいている.
著者
榎原 毅 鳥居塚 崇 小谷 賢太郎 藤田 祐志
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.155-164, 2021-08-15 (Released:2021-08-20)
参考文献数
19
被引用文献数
9

国際人間工学連合は人間工学(HFE;Human Factors and Ergonomics)のコア・コンピテンシーを改訂した.HFEの改訂コア・コンピテンシーの単位は7領域に集約・再整理され,システムズアプローチ視点がより強調される形となっている.改訂コア・コンピテンシーに基づき,今,社会の要請に応えるHFE専門家を育成するために必要と考えられるリサーチ・イシューとして,1)ステークホルダ関与に基づく解決策の提案,2)システムズアプローチに基づくシステム要素の調和,そして3)HFE主導による,あるべき近未来労働・生活様式ビジョンの策定,の3つのポイントを提案した.これらはHFEの世界的な動向を鑑み,国内のHFE研究者,実務者,専門家が今,学び,実践すべき重要なリサーチ・イシューである.