著者
西 くるみ 高橋 知音
出版者
信州大学大学院教育学研究科心理教育相談室
雑誌
信州心理臨床紀要 (ISSN:13480340)
巻号頁・発行日
no.19, pp.57-70, 2020-06-01

本研究では,援助要請先の対象を大学の学生相談室と想定し,援助要請をしやすくする際に必要とされる情報は何かを分類すること,相談室へ援助要請するために必要とされる情報は人によって異なるかどうか検言すするととを目的に研究を進めた。必要な情報は「相談室の実績」「相談相手」「相談室のシステム」に分類できることが示された。実際の介入には不気味イメージを払拭できるような情報提供が効果的であること示唆された。スティグマについてはこちらから介入できる効果的な情報は得られなかった。また,「情報があれば行く」という状態になるためには,少なくとも不利益イメージが低くなることが必要であるということが示された。