- 著者
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出口 栄三郎
西中 川駿
後藤 和文
阿久沢 正夫
- 出版者
- 日本暖地畜産学会
- 雑誌
- 西日本畜産学会報 (ISSN:09143459)
- 巻号頁・発行日
- vol.41, pp.14-18, 1998-08-01 (Released:2010-08-25)
- 参考文献数
- 7
- 被引用文献数
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鹿児島県トカラ列島の北端に位置する口之島に, 野生化牛の一群が生息している。1978年以降, 本牛の生息地域と生存頭数の現地調査を数度にわたり行った。野生化牛は15地域に生息し, いずれも標高200~300mの急傾斜と起伏に富んだ山岳地であり, 行動範囲は4区域に大別された。これまでの調査で確認された最大生息頭数は1990年の25頭であった。生息地域の環境は年々悪化し, 現在, 口之島野生化牛存続が危惧されている。