著者
西田 良平 松山 和也 西山 浩志 野口 竜也
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集 (ISSN:18848435)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.141-144, 2001 (Released:2010-06-04)
参考文献数
11

山陰地方において、日本海沿岸に沿って第四紀火山 (大山・三瓶山) が分布し、地震活動帯も活動域と空白域が交互に形成されている。主な活動域としては鳥取地震 (1943, M7.2) が発生した鳥取県東部中部、鳥取-島根県境付近、三瓶山・広島県北部付近、島根県中部西部の活動域があり、また空白域として大山付近、島根県東部が見られる。この形状は地震活動が地殻上部の構造によって規制されていることが推定される。特に、2000年鳥取県西部地震の震源域は島根県東部地域の地震活動の空白域と、大山火山付近の空白域に挟まれた地域で、地震活動が活発な地域である。すなわち、山陰海岸に沿った第四紀に活動していた2つの火山の間であり、地震活動域と空白域の存在が、地下構造と溶融体、地震活動と溶融体を研究する上で重要な地域である。