著者
澁川 幸加 田口 真奈 西岡 貞一
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1-19, 2019 (Released:2019-09-30)
参考文献数
29

本研究の目的は,反転授業の事前学習時に既有知識と新しい学習内容を整理し,関連づけるワークシートへ取り組むことが,対面授業時の学びへどのような影響を及ぼすかを深い学習アプローチ得点の変化と対面授業時の発話内容の差異をもとに明らかにすることである。そのために,事前学習時に講義映像の視聴とノートテイクのみ行うワークシート無し群と,この事前学習に加えてワークシートへ取り組むワークシート有り群を設定し,大学生18名を対象に実験を行った。その結果,ワークシート有り群では対面授業後に深い学習アプローチ得点が向上した。また,ワークシート有り群では事前学習時に解説されたキーワードの発言数が顕著に多くなることや,学んだ知識を多様に活用した議論を展開したことが明らかになった。本研究は,反転授業の事前学習時に既有知識と新しい学習内容を整理し,関連づけるワークシートに取り組むことが,対面授業時に学んだ知識を多様に活用して議論を行うことを促進し,その結果,深い学習を促進させることを示唆した。
著者
西岡 貞一
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(C)2009-2011