著者
西川 亮一
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.11, no.117, pp.六七六-六八六, 1932-06

石油類を分解蒸溜に附して揮發油を製造するクラッキングに於て其方法及設備に就ての進歩發展の跡を辿るに製品品質の改善の上に進歩をなせることも著しけれど更にクラッキング反應に對する見解異なり來りシエル型蒸溜器を用ふるものすべて滅亡しパイプスティルと完全なる精溜器を用ふる型に統一され、長時間連續作業從つて能力の増大燃料の經濟化大に實現され原料も燈油、輕油、重油の何れのものも使用され、副産物も輕油、重油、骸炭の何れとも爲し得るに至り市況市價の變遷に順應し得著しく製造上彈力性を帶び來れる事實を概説せんとす