著者
高橋 純一
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.2, no.10, pp.五〇一-五一八, 1923-07-20

ケロジェン(油母)と稱せらるゝものは水成岩中に含まるゝ有機物中溶劑には冒され難く只乾餾に由りて油化し得る成分なり。而してオイル・シェールは勿論石炭又は普通の水成岩の内には多少此種の成分を含むもの尠なからざれば油母頁岩なる名稱は極めて廣き範圍の岩石を含むものとす。茲にては此等の内より比較的オィル・シェールに近き性質のものに就きて基本邦に於ける分布、産状を述べ其性質並に成因を略述し、更に一般油母岩に於ける有機、無機兩成分間の關係、天然又は人工乾餾に於ける無機成分の影響、油母岩と石油礦床との關係に論及せんとす。
著者
山口 修一
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.12, no.129, pp.七二四-七二六, 1933-06
著者
井上 春成
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.2, no.15, pp.八〇九-八二九, 1923-12-30

講演者は大正十年以來テトラリンの製造に就て研究し本年五月工業化學會に於て之が大要を發表せり。今やテトラリンはガソリン代用燃料として獨逸を始め其他諸國に於て重要視されつゝあるは周知の所にして既に論議の時代は過ぎ最早實行の時代に入れり。講演者はテトラリンを特に燃料として研究せし者には非らざるもテトラリンが燃料として斯くも密接なる關係を有する點より今囘燃料協會の希望により茲に之れが詳細を講演せんとす。
著者
長濱 重麿
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.4, no.39, pp.一一〇九-一一一九, 1925-12-20

都市衛生、防災問題を解決する一端として都市に於ける公衆浴場の電化をなすものとせば一浴場當り一〇〇乃至二〇〇キロワツトの設備にて足ろべし、燃料價値より論ずる時は電氣は未だ燃料として一般燃料に對抗し得ざるが如きも水力發電による深夜間の餘剩電力を利用し更に機械操作によつて勞力を省く時は採算上より云ふも却て經濟的となり良好なる結果を得ろなり、其實例の一として本年一月より營業を開始し引續き良好なる成績を擧げつヽある名古屋市「文化湯」の電化の實績を述べて各位の參考に供せんとす
出版者
燃料協會出張所
雑誌
燃料協會誌
巻号頁・発行日
vol.11, no.117, 1932-06
著者
岩田,文治郎
出版者
燃料協會出張所
雑誌
燃料協會誌
巻号頁・発行日
vol.11, no.112, 1932-01

元來臼井式は圓筒型汽罐用ストーカーとして發明考案されたるものであるが最近は水管式或は多管式汽罐等にも取付けられ其試驗成績も相當見る可きものあり、之等を發表し諸彦の御批評を仰がんとす
著者
内藤 游
出版者
燃料協會出張所
雑誌
燃料協會誌
巻号頁・発行日
vol.3, no.20, pp.三三四-三三九, 1924

燃料の燃焼程度及び熱の利用率を的確に表示する機械の具備して居ないことは燃料研究上の大缺點である。之がため常時使用して差支ない測量機械が發明せらるゝ迄は燃料技師として非常に骨が折れることを覺悟せねばならない。尤も燃料の經濟は燃料を焚焼する點に於ての改良を必要とするが又石炭が工場に搬入されて火處に達する迄或は火處にて燃焼して廢氣となつて烟突を出づる迄の工程中工場の經濟に影響する事項の多い事を發見する。故に燃料經濟は焚焼にのみ窮局せしめずして工場經濟全體の上から考査することに依り著しき効果を収むろことが出來るのである。尚茲に工場經濟上大に注意を要する事柄は昨年工場衰退の時機に於て我邦の石炭需要が工場衰退の割に減少しない現象である。此等の點を考察する時は工場經濟上石炭の利用には缺點が多々あるのである。演者は此等の缺陷は容易に改良し且つ解決せらるべきを論じて工場主並に工場監督者の注意を喚起せんとするのである。
著者
中里 重次
出版者
燃料協會出張所
雑誌
燃料協會誌
巻号頁・発行日
vol.11, no.121, pp.一四五二-一四六一, 1932
著者
金子 淺之助
出版者
燃料協會出張所
雑誌
燃料協會誌
巻号頁・発行日
vol.4, no.32, pp.五三〇-五三三, 1925
著者
田中 芳雄
出版者
燃料協會出張所
雑誌
燃料協會誌
巻号頁・発行日
vol.3, no.20, pp.三一三-三二二, 1924

空中商業機關としての飛行機及び陸上産業機關としての自動車は何等の顧慮なく迅速に發達して行く。是れ誠に明確で動かす可からざる世界の大勢である。此等の機關の發達なくしては一國の繁榮隆昌は最早や望む可くもない。更に飛行機及び自動車が戰時に於て一國安危の運命を決する機關であることも最早や論議を盡されて居る。此の世界の大勢に見て本邦の飛行機及び自動車の發達は必然の結果として急速であらねばならぬ茲に於てか其運轉の生命となる可き飛行機及び自動車燃料の生産は誠に緊要の問題でなければならぬ。現今普通燃料たるガソリンの品位や生産方法は如何に變遷しつゝありや及び其將來は如何。又最近に於けるガソリン代用燃料の現出と其將來の發達如何。並に此等に關聯する諸問題に關し演者は本邦の現状に立脚し其の大要を述べ更らに此等飛行機及び自動車の燃料研究に關する近來の傾向に關し批判を試みんとするのである。
著者
伴 義定
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.12, no.127, pp.四二七-四三五, 1933-04

石油資源に乏しき國柄に於ては國内に於て生産可能なる代用燃料を以てガソリンに代へ、之に依て其の缺を補はんとし、之が爲に必要なる研究又は對策を講じつゝあり、演者は歐米各國に於ける其の状況の概要を述べ併せて我國に於ける代用燃料の現状並に之に對應すべき方法等に就き聊か私見を述べんとす
著者
高橋 隆
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.9, no.97, pp.一〇六九-一〇八一, 1930-10

我國々有鐵道の使用する動力は主として石炭にして最近其の消費量は三七〇萬噸、其價格は鐵道事業費三億圓の七分の一に當る、斯く鐵道は莫大なる動力消費者として將來の交通動力を如何にして低廉確實に供給すべきやの動力及燃料問題に關し説かんとす
著者
西川 亮一
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.11, no.117, pp.六七六-六八六, 1932-06

石油類を分解蒸溜に附して揮發油を製造するクラッキングに於て其方法及設備に就ての進歩發展の跡を辿るに製品品質の改善の上に進歩をなせることも著しけれど更にクラッキング反應に對する見解異なり來りシエル型蒸溜器を用ふるものすべて滅亡しパイプスティルと完全なる精溜器を用ふる型に統一され、長時間連續作業從つて能力の増大燃料の經濟化大に實現され原料も燈油、輕油、重油の何れのものも使用され、副産物も輕油、重油、骸炭の何れとも爲し得るに至り市況市價の變遷に順應し得著しく製造上彈力性を帶び來れる事實を概説せんとす
著者
岡村 金藏
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.9, no.98, pp.一二六五-一二八三, 1930-11

撫順炭層の直上に五四億噸餘の油母頁岩存在し露天掘採炭法に依り剥離すべき頁岩量三億二千三百萬噸にして其六〇%は採油率平均六%にして工業原料とするに足る、南滿洲鐵道株式會社は之が利用に就き大正十年以來各種の乾餾法を調査研究せる結果撫順式と稱する獨特の方法を發明し二箇年間五〇噸能力の試驗爐に依りフルサイズ・テストを施行し其成績良好なるに鑑み更に昭和三年一月資金一千萬圓を投じて日額四、〇〇〇噸を處理し併せて粗油蒸溜、石蝋抽出工場建設に決し同年四月起工翌四年十二月竣工作業開始せり、なほ目下第二期擴張工事に就き研究中なり
著者
渡邊 全
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.3, no.27, pp.八五九-八六七, 1924-12-20

我國の森林面積は相當に多いが伐採は年々漸増するに不拘植林面積は漸減しつヽあるのみならず施業が充分に行はれて居ないから森林面積の大なる割合に木材生産量は多くない近年多量の外國材を輸入しつゝあるも之が一因を爲して居る我國の森林を現在の儘に放任して置いたならば木材供給上多大の支障を來すのみならず水源涵養上にも至大の影響を及ぼし發電水力可能力一千四百萬馬力の見込も裏切らるゝに至るであらう故に林業者、水力電氣業者相協力して水源地方に於ける森林の増殖、水源の涵養を圖ることが肝要である現状は必ずしも左様でないのを誠に遺憾としてをる。
著者
大島 義清
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
燃料協會誌 (ISSN:03693775)
巻号頁・発行日
vol.6, no.52, pp.四九-七五, 1927-01

余は昨年一〇月中旬急に本會議參列を命ぜられ何等の準備をなす暇なく出發漸く會議に列席するを得たり、幸にして船中「コールタール中に存するナフタリン生成の機構」及「日本に於ける低温乾餾工業現状」の二篇を草したるを以て此を提出し二篇共に受理せられ朗讀の榮を得たり(英文欄參照)左記は本會議の状況にして本會に提出せられたる諸論文の梗概を附記せり