著者
西川 員史 林 宏樹 桑江 俊治 棚橋 邦浩 信 英明 持田 岳美 誉田 雅彰 高西 淳夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.248, pp.17-22, 2002-07-19
参考文献数
10
被引用文献数
1

本研究は,人間の発声運動を模擬した人間形発話ロボットを用いて,人間の発声メカニズムをロボット工学的な視点から明らかにすることを目的としている.著者らは人間に近い自然な発声を目指し,昨年までの問題点を改良した新型発話ロボットWT-2(Waseda Talker-No.2)を開発した。WT-2は肺,声帯,口腔及び鼻腔からなる全15自由度の制御機構を有し,声道長は約175mmと人間と同程度の大きさを持つ.昨年までに開発したWT-1,WT-1Rと比べ,より柔軟な舌形状変更機構と,唇・鼻孔以外からの音漏れ低減により,明瞭性の高い母音及び破裂子音,摩擦子音,鼻子音の生成を実現した.