著者
西野 廣貴 富山 栄子
出版者
事業創造大学院大学
雑誌
事業創造大学院大学紀要 (ISSN:21854769)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.143-160, 2019-04

日本の水辺の新しい活用の可能性を創造していくためにミズベリングプロジェ クトが注目されている。市民や企業、そして行政が三位一体となって、水辺とま ちが一体となった美しい景観と、新しい賑わいを生み出すムーブメントが、 2014年のミズベリング東京会議を皮切りに、全国各地で次々と起きている。 新潟市の中心市街地を流れる信濃川の緩傾斜堤防である「やすらぎ堤」では、 行政主導のイベント等による水辺空間の利用から、2016年の都市・地域再生等 利用区域の指定により、企業活動の可能性が大きく拡がったことから、民間事業 者の活動促進による水辺空間の賑わい創出が進められている。本稿では「ミズベ リング信濃川やすらぎ堤」に着目し、企業活動を行う上での条件となる都市・地 域再生等利用区域指定までの道のりや、2016年度から2018年度までの実施状況 を調査し、さらなる魅力的な水辺空間を創造するための方策を検討した。