著者
角田 功太郎 五十田 博 井上 涼 森 拓郎 田中 圭 佐藤 利昭
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1_21-1_33, 2019 (Released:2019-02-27)
参考文献数
4
被引用文献数
2 2

2016年熊本地震において悉皆調査が実施された建物を対象に,2年後の調査を実施した.調査の目的は,被害レベル,建築年,構造種別などと2年後の使用状況の関係を定量化することである.益城町の調査範囲において,約半数が現存しないことがわかった.加えて,当然ではあるが,被災した建物の建築年が新しいほど,あるいは被災した住宅の被害レベルが低いほど,継続的に使用されている割合が高かった.また,継続使用されている建物であっても,そのうちの37%には補修が施されており,外観調査上は無被害と判定された建物でも補修されている例も多くみられた.建替え後の構造は84%が木造であり,階数は平屋建てが最も多く,71%を占めていた.
著者
角田 功
出版者
公益社団法人 日本冷凍空調学会
雑誌
日本冷凍空調学会論文集 (ISSN:13444905)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.417, 2020-12-31 (Released:2021-12-31)
参考文献数
6

電気自動車では,走行用として蓄えている電力の一部が,暖房用としても使われる.暖房システムとしては,構造の簡単さからCOP1以下である電気ヒータが使われるが,消費電力が大きいため,暖房運転が走行距離を短縮するという問題が生じる.その対策として暖房効率の高いヒートポンプが検討されているが,様々な課題を有している.室外熱交換器着霜による性能低下はその中でも解決が難しい課題である.建物用のヒートポンプでは,定期的な除霜運転を行う.しかし自動車の場合には走行することと,暖房空間の狭さから一時的に暖房を停止するのは難しいため,着霜したまま運転を続ける.本稿では自動車のヒートポンプにおいて,室外熱交換器に着霜させたまま連続で暖房運転した場合に,その性能と効率の変化を確認したため,その内容を報告する.