著者
角田 功太郎 五十田 博 井上 涼 森 拓郎 田中 圭 佐藤 利昭
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1_21-1_33, 2019 (Released:2019-02-27)
参考文献数
4
被引用文献数
2 2

2016年熊本地震において悉皆調査が実施された建物を対象に,2年後の調査を実施した.調査の目的は,被害レベル,建築年,構造種別などと2年後の使用状況の関係を定量化することである.益城町の調査範囲において,約半数が現存しないことがわかった.加えて,当然ではあるが,被災した建物の建築年が新しいほど,あるいは被災した住宅の被害レベルが低いほど,継続的に使用されている割合が高かった.また,継続使用されている建物であっても,そのうちの37%には補修が施されており,外観調査上は無被害と判定された建物でも補修されている例も多くみられた.建替え後の構造は84%が木造であり,階数は平屋建てが最も多く,71%を占めていた.
著者
井上 涼 森 拓郎 田中 圭 瀧 裕 五十田 博
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.26, no.64, pp.917-922, 2020-10-20 (Released:2020-10-20)
参考文献数
14
被引用文献数
6

In order to continue using wooden houses after the earthquake, it is necessary to accurately judge the damage level and make appropriate repairs. Therefore, an evaluation index for estimating the experience deformation from the damage situation of interior and exterior finishes is proposed. When evaluating the finish damage level of the static resisting wall test and the shaking table test, it was found that internal finish damage was more accurately estimated than external ones. When the cloth was torn along the gypsum board joint, the deformation was classified as D2 level damage.
著者
田中 圭 森 拓郎 井上 正文
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

2011年3月11 日の東日本大震災では、多くの木造住宅が津波による浸水を受けたものの構造的な被害は免れた。また、東海・東南海・南海連動地震の新しい被害想定では、東海から九州に至る太平洋沿岸で最大36m もの津波到達が予測されている。この地域は、平野部に都市圏を抱えるため、仮設住宅で対応できる規模を大きく上回る住宅が浸水することが予測される。これを踏まえ、数時間から数日間水没を経験した木造住宅が余震の続く状況下で再使用が可能か、学術的に検証した。この結果、壁倍率は、1日養生後にわずかな低下が見られたが、3か月経過後は養生環境にかかわらず、コントロール試験体と同等の値まで回復する結果となった。
著者
鈴木 祥之 小松 幸平 下川 雄一 中尾 方人 北守 顕久 秦 正徳 中治 弘行 森 拓郎 須田 達 松本 慎也 向坊 恭介 向井 洋一 山田 耕司 後藤 正美 斎藤 幸雄 斎藤 幸雄 棚橋 秀光
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2007

伝統構法木造建築物では、仕口・接合部や耐力壁など構造ディテールの性能評価を含めた総合的かつ合理的な構造設計法は、いまだ確立されていない。本研究では、木材のめり込みなどによる仕口・接合部の耐力発現のメカニズムおよび土塗り壁や木造軸組の力学特性や破壊性状を実験的かつ解析的に解明するとともに、構造ディテールに基づく伝統木造建築物の設計法に適用するための評価手法を開発した。
著者
小松 幸平 森 拓郎 北守 顕久 荒木 康弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

CO_2を長期間固定する方法として、戸建て住宅や大規模な公共建築物を全て木造建築とすることは有効な方法であり、既に2006年に「木造低層公共建築物を促進させる法律」が施行されている。本研究はこの法律に沿って、高強度・高剛性、そして大地震にたいしても崩壊せず地震後に現状復帰可能な木造ラーメンフレーム構造を戸建て木造軸組構造住宅から3階建て大規模集成材構造建築物に至るまで安心・安全に適用できる技術を開発したものである。
著者
金井 遵 森 拓郎 荒木 健志 田邊 昇 中條拓伯 並木 美太郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.68, pp.59-62, 2006-06-26
被引用文献数
1

本論文では,分散ファイルシステム(DFS)およびメモリマップトファイル機能を利用してOSに手を加えることなく分散共有メモリ(DSM)を実装し,カーネルに手を加えることができないコモディティOS上でクラスタシステムを実現する方法を提案する.大容量バッファを持った高速なネットワークインターフェースであるDIMMnetF2を用い,Windows上で複数のDIMMnet-2の大容量バッファをまとめて-つのDFSおよび,DSMとして利用するドライバとライブラリを設計,実装した.評価では実際に,DSMを用いていくつかの分散処理実験を行った.特に行列乗算による評価では,2ノードの分散処理において1.99倍の性能向上が予測できた.This paper describes implemention of Distributed Shared Memory(DSM)by using Distributed File System(DFS) and Memory Mapped File without changing souce code of OS in order to implement PC Cluster System for a non-open source commodity OS. We have designed and implemented a DFS device driver and a DSM library by plural high-speed network interface cards named DIMMnet-2 with mass buffer for Microsoft Windows. As a result of matrix multiplication evaluation,up to 1.99 times higher performance has been gained by 2-nodes distributed parallel execution.