著者
設楽 稔那子 吉田 宏昭 上條 正義 藤巻 吾朗 山口 穂高
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.149-161, 2017
被引用文献数
1

<p>我々は木材製品を見かけると思わず手に取ることがあり,視触覚という複合的な感覚によって木材製品を評価している。本研究では,木材製品における視触覚的な印象形成に触覚と視覚のどちらが優位か木材4種類と塗装2種類を条件として,1)見ずに触る,2)触らないで見る,3)見ながら触るといった3種類の感覚ごとの官能検査を実施し,重回帰分析によって視触覚印象形成に対する触覚と視覚の関係の解明を試みた。その結果,視触覚に対して全般的には視覚の影響が優位であったが,温冷感,粗滑感,乾湿感といった触覚受容器から取得される情報による印象は触覚の影響も強かった。また,触覚と視覚と物理特性との関係性を検討したところ,木材評価時の印象は木材の明るさに起因する視覚と摩擦に起因する触覚に関係があることが示唆された。</p>