著者
石川 安則 上平 員丈 谷中 一寿
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.384-392, 2009
被引用文献数
1

照明光に透かし情報を含ませて絵画や印刷物など実物体の被写体に照射することにより,被写体の画像情報とともに透かし情報を埋め込む方式を提案する.本方式によれば,電子透かしを埋め込むことが困難であった美術館の古典画などの非電子画像に対し,何ら物理的な改変を加えることなく,撮影された画像には不可視の電子透かし情報が埋め込まれる.離散コサイン変換(DCT)を用いて,8×8画素毎に最高周波数成分の極性に従って1ビットの情報を埋め込んだ照明光を被写体に照射し,透かし情報を抽出する検証実験を行った.照明光の輝度および照明光への透かし情報の埋め込み強度を変化させ,検出率の評価と,透かし埋込みによる画像品質劣化の評価,およびJPEG非可逆圧縮に対する耐性評価を行った.この結果,品質劣化が認めにくい程度の埋め込み強度においてほぼ100%に近い検出率が得られ,これより本方式の有効性を示すことができた.
著者
谷中 一寿
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, 1986-09-20

ICCは, IEEEのコミュニケーションズソサエティの後援で毎年6月ごろ開催され, 毎年冬に開催されるGLOBECOMと並んで, 電気通信全般に関する世界で最大規模の会議の一つである.今回は1986年6月22日〜25日, カナダのトロントで開催された.今回の主テーマは, "通信を通じた世界の統合"で, 60セッションが設定され, 24ヵ国から384件の論文が発表された.このうち16セッションがミニテーマ"世界中に広がる通信網"に割当てられ, ISDN関連の発表が行われたことが今回の特徴である.国別論文数を表1に示す.日本の55件の内訳は, NTT24件, 日電12件, 大学・官公庁(郵政省, NHK各1件を含む)7件, 三菱4件, 富士通3件, 日立, 東芝各2件, 古河1件であった.