著者
谷山 勇太
出版者
同志社大学
雑誌
社会科学 (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.79, pp.37-67, 2007

本稿は本誌第78号「近世の嵐山と日切茶店」に引き続き、天龍寺の寺務日誌『年中記録』を素材として、近世という時間のなかで名所嵐山をめぐって繰り広げられたさまざまな人びとの営みの跡をみつめようとするものである。本稿では、とくに渡月橋の記録を通して、近世の嵐山と法輪寺、十三詣り、渡月橋のそれぞれのかかわり合いと結びつきについて考えるとともに、近世の嵐山という名所文化の一面にまなざしを向ける。
著者
谷山 勇太
出版者
同志社大学
雑誌
社会科学 (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.23-55, 2007

宝永7年(1710)から万延元年(1860)まで約150年の間書き継がれた天龍寺の寺務日誌『年中記録』。そのなかには、嵐山の麓の河原に営まれた日切茶店の出店記録が書き留められた。本稿では、嵐山を花見に訪れる人びとを目当てに商いした日切茶店の営みを通して、近世という時間のなかで生まれた花の名所嵐山の成熟を追う。