- 著者
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谷津 麻子
湯川 夏子
中西 洋子
- 出版者
- 日本調理科学会
- 雑誌
- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.23, pp.72, 2011
【<B>目的</B>】サツマイモの加熱調理器具としては、蒸し器、オーブン、電子レンジなどが広く使われてきた。これらに加えて今回、炊飯器を利用したサツマイモの加熱調理に着目した。炊飯器調理の利点は、材料をいれてスイッチを押したら、あとは自動的に仕上がるという点である。サツマイモを炊飯器加熱すると、「蒸し物(ふかしいも)」と「煮物」の中間の食感に仕上がる。本研究では炊飯器を利用し、サツマイモを加熱調理する際の最適条件を検討した。<BR>【<B>方法</B>】徳島県産の鳴門金時(平均重量170g)を購入し、使用した。炊飯器加熱はナショナル電気炊飯器(SR-W100)(5合炊き)を使用し、釜に一定量の水とサツマイモ(横1/2に切ったもの3ケ)を入れ、スイッチが切れるまで加熱調理を行った。測定項目は、加熱時間、内部温度、Brix糖度、硬さなど。<BR>【<B>結果</B>】加水量を150ml~400mlまで変化させて加熱時間を測定したところ、加水量150mlでは24分、200mlでは30分、300mlでは38分、400mlでは53分となり、加水量にほぼ比例して加熱時間が長くなった。サツマイモの内部温度が90℃以上に保たれていた時間は、加水量150mlでは3分、200mlでは10分、300mlでは19分、400mlでは29分であった。加熱終了時のサツマイモの糖度は加水量150mlですでに17%に達しており、さらに加水量を増やしてもほとんど変化は見られなかった。一方、硬さは、加水量増加とともに減少したが、試食による官能評価では、加水量150mlではまだ硬く、食べるには不適であった。以上、今回使用した炊飯器では、少なくとも200ml以上の水量での加熱が適切と判断した。