著者
谷角 裕之 柳本 哲
出版者
一般社団法人 数学教育学会
雑誌
数学教育学会誌 (ISSN:13497332)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3-4, pp.99-106, 2013 (Released:2020-04-21)

中学生は,教師の思いほど数学の勉強に対して社会的重要性を認識していない。数学の社会的意義をより認識させることを目標に,「放射能と数学」と題し,身近な問題から指数関数の導入的な授業を3年生で実践した。事前・事後調査結果から次の4点が明らかになった。① 数学観の変容が見られた生徒がいた。②「いろいろな関数」として位置づけられる。③ 学力中位以上の公立中学生では基礎的な指数関数の導入が可能である。④ 2変量の抽出に課題がある。