著者
赤山 仁 リー ジョナサン
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.63, 2016

CGアニメーション作品「12 Boxes」は赤山仁(ディレクター、CG担当)及びジョナサン・F・リー(サウンド・デザイン担当)により制作された、2分18秒のショートアニメーションである。アニメーションは3DCGソフトウェアのAutodesk「MAYA」を用いて制作した。本作品は12個の立方体が複数の装置によって次々と運ばれていく、シンプルな内容で構成されている。本作品のテーマは「心地良い動きの表現」である。鑑賞者が作品に心地良さを感じられるように、12個の立方体を運ぶ装置の動きの演出や映像構成を行った。装置の動きを決める上で、基準として4つのルールを考えた。①動きの機能と構造の認知、②動きのリズム感、③動きの連続性、④動きの意外性、の4点である。これらの動きのルールを用いて作品を制作することで、「心地良い動きの表現」を目指した。本稿では、作品制作に用いた動きのルールや映像構成、サウンド制作の解説を通して、動きのデザインを行う上での視点を提示したい。鑑賞者が動きを見てどのように感じるかを想定してルール化し、実際に作品として形にしていく過程を紹介することで、動きのデザイン手法を提示する。
著者
赤山 仁
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.50-53, 2011

本作品「3D文字クイズ」は、NHK教育テレビ番組「シャキーン!」内のコーナーのひとつである。「シャキーン!」は発想や記憶、思考を促す子供向けの知的エンターテイメント番組である。現在、レギュラー番組として月曜日から金曜日の間毎日放送されている。本作品は独立して鑑賞される映像作品とは異なり、テレビ番組内のコーナーとして前後のコンテンツとの関係性を考慮する必要があった。そのため、番組内での放送順や、他のコーナーの内容を踏まえた表現を考えた。又、作品が定期的に放送されることから、継続した視聴を前提とした、飽きさせない魅力ある演出を求めた。そして、これらの演出を可能にする制作手順の検討を行い、効率的な制作体制を整えた。年間を通して映像のクオリティを維持できるプロセスを構築した。
著者
赤山 仁
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.59, 2012

「3D文字クイズ」はEテレ(NHK教育テレビ)の番組「シャキーン!」のコーナーのひとつである。「3D文字クイズ」は画面上に現れる数字、ひらがな、カタカナの文字を用いたクイズ映像である。番組を見る子供は画面内にある文字を探すことで、文字を覚えたり、文字に親しみを感じることができる。「3D文字クイズ」は2007年から2012年現在まで放送されている。本稿は2011年度に制作された「3D文字クイズ」の演出手法について述べる。2011年度版の「3D文字クイズ」は、カメラの視線や背景の選択など従来の演出からいくつかの変更を行った。本稿ではそうした変更点に関して2010年度以前の演出手法と比較を行い、視覚的な表現効果や完成に至る制作プロセスの違いについて考察する。