- 著者
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岸 和正
小谷 吉史
山平 聡子
戸羽 正道
岡松 洋
三原 修一
鶴田 容子
竹原 美沙
赤星 亜朱香
南 久則
- 出版者
- 日本乳酸菌学会
- 雑誌
- 日本乳酸菌学会誌 (ISSN:1343327X)
- 巻号頁・発行日
- vol.17, no.2, pp.132-137, 2006 (Released:2011-06-14)
- 参考文献数
- 19
- 被引用文献数
-
6
10
本研究では植物発酵食品由来の乳酸菌Lactobacillus plantarum ONRIC b0240株(以下L.p.b0240)の21日間継続摂取が健康成人女性の唾液及び糞便総IgA量に及ぼす影響を検討した。被験者は水摂取群(対照)、L.p.b0240(2x109 CFU)摂取群、L.p.b0240(2x1010 CFU)摂取群に割り付けた。唾液総IgA増加量は、2x109 CFU摂取群、2x10l0 CFU摂取群ともに上昇し、21日間摂取では水摂取群に比べ統計学的に有意に高値を示した。糞便総IgA増加量は、個々のばらつきが大きかったために有意差は認められなかったが、2x109 CFU摂取群、2x1010 CFU摂取群はいずれも21日間摂取により高値を示した。なお、被験物摂取による副作用は認められなかった。以上のことから、L.p.b0240の継続摂取は粘膜免疫を高め、生体防御に寄与することが示唆された。