著者
赤木 邦江 勇上 和史
出版者
日本経済政策学会
雑誌
経済政策ジャーナル (ISSN:13489232)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1-16, 2021-09-15 (Released:2021-09-15)
参考文献数
31

本稿では、労働者は初めに自身に適したキャリアとのマッチを探索した後に、キャリアを保持したまま企業とのマッチを探索するという Neal [1999]の「2 段階職探し」モデルの妥当性について日本のデータを用いて検証した。その結果、労働市場の流動性が低く、転職市場が未発達とされる日本においても、キャリアの早い段階では「2 段階職探し」が概ね成立しており、転職による適職選択行動が行われていることが示唆された。