著者
橋詰 保 堀 祐臣 赤澤 正道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.154, pp.17-20, 2012-07-19

AlInN/GaN界面のバンドオフセットと、界面スペーサ層が電子密度分布に与える影響について評価した。角度分解XPS評価により、価電子帯のオフセットが約0.2eV、伝導帯オフセットが0.9eV程度であることが明らかになった。これらの値は、両性欠陥モデルに基づくフェルミ準位安定化エネルギーの計算から求めた値とよく一致した。表面モフォロジーの改善に効果のあるAl_<0.38>Ga_<0.62>Nスペーサ層は、Al_<0.82>In_<0.18>N/Al_<0.38>Ga_<0.62>N界面のポテンシャル井戸と分極による界面電荷により電子蓄積が生じることを明らかにした。これを抑制するためAl_<0.45>Ga_<0.55>Nスペーサ層を提案し、MOS構造のC-V評価により、AlInN/Al_<0.45>Ga_<0.55>N界面に電子蓄積が生じにくいことを示した。
著者
稲船 浩司 赤澤 正道 佐野 栄一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.296, pp.45-49, 2004-09-07
被引用文献数
2

コプレーナ導波路(CPW)の放射損失を低減する構造、及びそれをEBGフィルタへ応用した構造の数値解析の結果について報告する。CPWとフィルタのフルウェーブ解析のために、有限差分時間領域(FDTD)法を用いた。低誘電率絶縁体を用いて補強したGaAs薄膜上に構成したCPWは、放射損失を大きく低減できることが予想された。同じ基板構造のCPWをEBGフィルタへ応用した結果、この構造は高周波側のパスバンドで高い透過率を維持するために有効であることが分かった。