著者
趙 英玉 宮崎 清
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.35-44, 2000
参考文献数
44

満州族の支配下におかれた清時代には、漢民族の被服文化に大きな変容が生じた。本研究では、清時代に書かれた小説『紅楼夢』にみられる被服の記述を抽出し、清代民族文化の出会いによる新しい文化創生の物語を、被服形態と着衣観念の側面から考察した。1)被服形態における特徴 : 外出服には満州族の被服がそのまま導入されているのに対し、在宅服には満州族の被服をそのまま導入する場合と、丈が短い上衣やほっそりとした仕立ての上衣など満州族の被服特質の一部を取り入れた新しい被服が着装される場合とがある。2)着衣観念における特徴 : 漢民族の古代思想は、陰陽観念をその基本に据え、被服においても陰陽の両面から解釈された。たとえば、上衣は「〓」より高貴な存在とみなされ、貴族は「〓」を露出せず、下着としてのみ着用した。しかし、『紅楼夢』には、「〓」を表に着用する場面が数ヶ所に現われる。このことは、清代中期における漢民族の衣生活にあっては、陰陽の観念に基づいた儒教観念の影響が薄らぎ、新しい被服文化が創生されつつあることを意味している。
著者
趙 英玉 田中 みなみ 宮崎 清
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.46, pp.208-209, 1999-10-15
被引用文献数
1

In the Q'ing dynasty, the Man ethnic was superior to Han ethnic, and became a ruler of China.The authors analyse the characteristic of motifs and meanings of the nobles' cloth ornaments in this dynasty expressed by the novel of "The Dream of the Red Chamber" and attempt to classify the symbolic order of the nobles of Han. The result can be outlined as follows : 1)The cloth ornaments for both male and female became similar in Q'ing dynasty. 2)The use of border decoration influenced from the nomadic Man ethnic became popular. 3)This dynasty saw the emergece stylistic change in decoration, from realistic to abstracts. The decorative styles of Han previously derived from Confucious thinking was altered by the styles of Man's nobles.
著者
頼 瓊琦 趙 英玉 田中 みなみ 宮崎 清
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 47
巻号頁・発行日
pp.148-149, 2000-10-16 (Released:2017-11-08)

This is one of the results of a series study, color image survey in Asian countries. This paper reports study result of vivid, pale and dark tone color image perceived by Asian country students, including Taiwan, Japan, Korea and five cities in china. Results show that there are basic similar feelings toward different tone colors among subjects, nevertheless the Country, such as vivid color is active, pale color is passive and soft yet subtle differences exist too. The researchers assumes the former is the basic mutual color feeling and the later is the cultural influence imposed on subjects.
著者
趙 英玉 朴 燦一 宮崎 清
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.31-40, 2000
参考文献数
55

清代、漢民族の被服は満州族に影響され、大きく変化した。本研究は、小説『紅楼夢』にみられる被服文様を対象に、清代の文様の特徴を、文様がもつ身分象徴や吉祥などの意味性の側面と装飾形式の側面から分析・考察した。その結果、以下のように清代の被服文様がもつ意味性や形式の特性の一端を明らかにした。1)身分文様 : 身分文様を施した礼服に、縁文様を加えて飾ることにより、身分を区別する傾向がみられ、一つの文様の意味が薄れると別の文様を加え、その意味を強くするという新しい文様の使い方が明らかになった。2)吉祥文様 : 吉祥文様は、ほとんどがその文様形式に意味が内包され、図像のモチーフより形式にこだわった吉祥文化であることがうかがえる。3)装飾文様 : 装飾文様は、身分象徴と吉祥的な意味性を特に有さないが、その文様構成の点で、身分文様や吉祥文様と類似した文様構成がなされていたことがうかがえた。
著者
趙 英玉 宮崎 清
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.35-44, 2000-09-30 (Released:2017-07-21)
参考文献数
44
被引用文献数
2

満州族の支配下におかれた清時代には、漢民族の被服文化に大きな変容が生じた。本研究では、清時代に書かれた小説『紅楼夢』にみられる被服の記述を抽出し、清代民族文化の出会いによる新しい文化創生の物語を、被服形態と着衣観念の側面から考察した。1)被服形態における特徴 : 外出服には満州族の被服がそのまま導入されているのに対し、在宅服には満州族の被服をそのまま導入する場合と、丈が短い上衣やほっそりとした仕立ての上衣など満州族の被服特質の一部を取り入れた新しい被服が着装される場合とがある。2)着衣観念における特徴 : 漢民族の古代思想は、陰陽観念をその基本に据え、被服においても陰陽の両面から解釈された。たとえば、上衣は「〓」より高貴な存在とみなされ、貴族は「〓」を露出せず、下着としてのみ着用した。しかし、『紅楼夢』には、「〓」を表に着用する場面が数ヶ所に現われる。このことは、清代中期における漢民族の衣生活にあっては、陰陽の観念に基づいた儒教観念の影響が薄らぎ、新しい被服文化が創生されつつあることを意味している。
著者
頼 瓊〓 趙 英玉 田中 みなみ 宮崎 清
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.47, pp.148-149, 2000-10-16

This is one of the results of a series study, color image survey in Asian countries. This paper reports study result of vivid, pale and dark tone color image perceived by Asian country students, including Taiwan, Japan, Korea and five cities in china. Results show that there are basic similar feelings toward different tone colors among subjects, nevertheless the Country, such as vivid color is active, pale color is passive and soft yet subtle differences exist too. The researchers assumes the former is the basic mutual color feeling and the later is the cultural influence imposed on subjects.
著者
頼 瓊〓 趙 英玉 田中 みなみ 宮崎 清
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.46, pp.98-99, 1999-10-15

台湾では、近年若者の服装の色として、黒がずっと流行色として定着している。本研究は、台湾における色彩文化研究の一環として、黒に対するイメージ調査を三回に分けて行った。初めのイメージ調査において、黒は「上質」「高級」「高価」のイメージが強いという結果を得た。次ぎの調査の結果、「重い」「強い」「硬い」「冷たい」「粗暴な」が黒の主なイメージ語として選ばれた。最後に黒の服装に対するイメージ語を書いてもらったところ、「セクシー」「クール」「ハンサム」などの連想語が55%〜60%であった。以上のようなイメージ調査を通して、人びとが黒を着装する理由として、黒の物理的性質によるのではなく、主にはその心理的なイメージによる実用性を重視した結果であることが明らかになった。