著者
三宅 牧人 桑田 真臣 穴井 智 辰巳 佳弘 井上 剛志 千原 良友 平尾 佳彦 藤本 清秀
出版者
日本泌尿器内視鏡学会
雑誌
Japanese Journal of Endourology (ISSN:21861889)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.373-381, 2014 (Released:2014-11-07)
参考文献数
20

膀胱癌に対する5-アミノレブリン酸(5-ALA)を使用した蛍光膀胱鏡補助下経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)の診断精度および膀胱内再発予後の向上について検討した.膀胱癌96例を対象とし5-ALA溶液を経口または膀胱内投与し,白色光モードおよび赤色蛍光検出モードを切り替えながら膀胱内を観察した.採取した膀胱上皮組織の病理診断結果とモード別の画像所見から診断精度を評価した.白色光モードと比較して,蛍光検出モードでは特異度は低下したが(76.3% vs. 白色光84.6%),癌検出感度は向上した(84.5% vs. 白色光71.6%).蛍光膀胱鏡補助下TURBT症例と従来の白色光下TURBT症例をhistorical controlとして再発率を比較したが有意な差は認めなかった.蛍光膀胱鏡補助下TURBTは,診断薬5-ALAに起因する重篤な副作用もなく,癌の検出に有用で安全な手技であることが示されたが,治療成績については今後の多数例での前向き比較試験での評価も必要である.