著者
矢嶋 尚彦 明道 俊治 森 康男 辻 光弘
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.997-1002, 2003-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8

本論文は, 交通集中渋滞が深刻な地点である中国自動車道下り線宝塚東トンネル付近の渋滞発生時の交通現象に関する研究結果を報告するものである. 当該トンネル付近は, トンネルの連続, 上り勾配やサグの存在, インターチェンジ合流部との近接といった交通容量の低下要因が重なり, 複雑な交通現象を呈している. このような背景から, 本研究は, 車両感知器データ, 走行調査データ, およびトンネル内外のビデオ観測データをもとに, 渋滞発生時における地点別の交通量, 速渡, 車頭時間の変化, 車群形成といった交通特性生について詳細な分析を行い, 渋滞発生のメカニズムについて推定を行ったものである.
著者
成嶋 晋一 葛西 誠 邢 健 後藤 秀典 辻 光弘
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.A_125-A_134, 2017-02-01 (Released:2017-02-01)
参考文献数
14

本稿は,高速道路の暫定 2 車線区間の交通機能低下箇所への効果的な付加車線設置に関する検討の一環として行った暫定 2 車線区間の速度変動の交通実態の分析結果をまとめたものである.具体的には,暫定 2 車線の代表的な区間において,トラカン交通量と紐付けた ETC2.0 データを用いて交通量ランク別の速度プロファイル図を作成し,各区間での速度変動状況や要因について分析を行った.その結果,暫定 2 車線区間では,サグや上り坂といった幾何構造の影響を受ける箇所で速度低下が断続的に発生しながら,区間を進行するにつれ徐々に速度低下していくこと,付加車線区間で回復した速度は長く持続せず,付加車線の終端部直後の短い区間内で速度低下すること,また,これらは交通量レベルが高いほどより顕著に現れることが判った.