著者
竹谷 陽二郎 遅沢 壮一
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.Supplement, pp.S68-S81, 2013-08-15 (Released:2014-03-21)
参考文献数
65
被引用文献数
3

福島県太平洋岸北部の相馬市から南相馬市にかけての丘陵地帯に,中部ジュラ系~最下部白亜系の相馬中村層群が分布する.本層群は南部北上帯に属し,浅海性堆積物と河川堆積物が交互に繰り返しており,環境変化が大きい沿岸相を示す堆積物である.本層群は,かねてよりジュラ紀の軟体動物や植物化石の産地として知られていたが,最近,栃窪層からソテツ類など,中ノ沢層からアンモナイト,穿孔性二枚貝,甲殻類など,小山田層からアンモナイトなど,新種の発見が相次いでおり,本邦におけるジュラ紀~白亜紀の重要な化石産地として再認識されている.本巡検では,本層群中,粟津層,中ノ沢層,富沢層および小山田層の代表的な岩相を示す露頭を観察し,特に海生動物化石の産出状態を見る.最後に南相馬市博物館を訪れ,展示されている本層群のタイプ標本を観察する.
著者
遅沢 壮一
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.321-326, 2009-09-25
被引用文献数
2

The 2008 M6.9 Iwate-Miyagi Nairuku earthquake generated a reverse-fault surface rupture that was observed at the Aratozawa dam site area. This faulting reactivated a normal fault formed by late Miocene caldera collapse. The earthquake triggered numerous and voluminous landslides in the hanging wall of the fault, upstream of Aratozawa dam.