著者
日高 菜緒 道川 隆士 矢吹 信喜 福田 知弘 Ali MOTAMEDI
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.I_156-I_166, 2016 (Released:2017-03-24)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

本論文では,スイープ構造であるモノレールのレールの点群のポリゴン化手法を提案する.モノレールは長大でモデル化が容易でなく,特にレール部分は高所にあり満足に点群を計測することも難しい.そのため,既存の手法ではレールの維持管理に有効なポリゴン化は困難であった.本論文で提案する手法は,構造物がもつ対称性に着目して,点群の欠損に頑健なスケルトンを抽出する.スケルトンが得られれば,それに沿って断面を押し出すことでポリゴンが容易に生成できる.提案手法によって生成されたポリゴンは,規則的な構造を持っており,維持管理に活用しやすい.また,入力点群に欠損があったとしても,補完できるなどの利点がある.本論文では,レーザースキャナで計測したモノレールの点群に提案手法を適用することで有用性を検証した.
著者
矢吹 信喜 塚本 祥太 中山 一希 福田 知弘 道川 隆士
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_26-I_33, 2014 (Released:2015-04-08)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

近年,ビルや家庭に大量のセンサが環境中に設置されるようになりつつある.大量のセンサにより得られたデータを有効活用する手段としてデータマイニングがある.センサデータを用いたデータマイニングにおいては,センサデータ単体からのデータマイニングでは有用な知識の発見は難しく,センサの周辺情報などのコンテクスト情報を加味したデータマイニング手法が有効である.本研究では,コンテクストを活用し大量のデータから有用な知識を発見するためにコンテクストを用いたデータマイニング手法を開発し,さらにビルの省エネルギーに関する知識モデルを開発し,コンテクストを表現するオブジェクトモデルと知識を表現する知識モデルをそれぞれセンサデータモデルと統合した.さらに,統合化したモデルを用いてプロダクションシステムを作成し,建物の省エネルギーに関する知識データを作成した.さらに大阪大学において検証実験を行った.観測データ及び知識データは統合データモデルに従って保存し,データを用いて開発したシステムの検証を行った結果,データの知的処理を実行し,適切な知識が発見できることを確認した.
著者
平井 利枝 矢吹 信喜 福田 知弘 道川 隆士
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_34-I_41, 2014
被引用文献数
1

犯罪不安は生活の質(QOL)に大きく影響を与えるため犯罪予防は重要な課題である.犯罪予防の手法の一つである防犯環境設計(CPTED)は,特に都市部で多い機会犯罪の予防に効果的だとされているが,これに近年発展が進む無線センサネットワークを利用することを考えた.本研究ではセンサノードにArduinoと通信モジュールを用いることで安価に無線センサネットワークを構築し,屋外でも使用可能なデバイスの設計とシステムの検討を目的とした.検証実験では実際に屋外にデバイスを設置し,正常にシステムが作動することを確認した.