著者
木村 拓人 柳本 卓 日高 浩一 上原 崇敬 大島 達樹 伏島 一平 酒井 猛
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.142-149, 2019-03-15 (Released:2019-04-02)
参考文献数
38
被引用文献数
2

外洋域に分布するヒラマサ3種(Seriola lalandi, S. dorsalis, S. aureovittata)の遺伝的差異から集団構造を明らかにするため,北西太平洋(日本沿岸,北西太平洋外洋,天皇海山)およびタスマン海で漁獲された個体を用いて,mtDNAのND4,CRおよびCOI領域の塩基配列を分析した。その結果,北西太平洋の4つの漁獲地点の個体間に遺伝的な差はなく,これらの北太平洋と南太平洋のタスマン海の集団間には有意な差があることがわかった。
著者
山下 秀幸 柳本 卓 酒井 猛 矢野 綾子 東海 正
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.804-812, 2013 (Released:2013-09-17)
参考文献数
33

アカアマダイやキアマダイの水揚げ地である長崎と大分で,これら既知 2 種の色彩的特徴を併せ持つ種不明の 2 個体を採集した。これらを,既知 2 種と比較し,交雑である可能性について検討した。計数形質はアカアマダイとキアマダイで明確な違いはなく,2 個体の形質でも両種の範囲内であった。計測形質による主成分分析および判別分析の結果,これら 2 個体は既知 2 種のほぼ中間に位置した。DNA 分析の結果,これら 2 個体はそれぞれアカアマダイとキアマダイの両方に類似した遺伝子型を有しており,両種の交雑個体であると推定された。