著者
伊藤 敏幸 野上 敏材
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.165-174, 2018 (Released:2019-09-02)
参考文献数
66

イオン液体は不揮発性で難燃性という環境面での利点に加えて,イオン液体の特徴を活かした反応ができる。本稿では,有機合成化学に如何にイオン液体を利用するかという観点から,三つのトピックスを紹介する。最初は触媒反応へのイオン液体の利用について,歴史的な経緯から新しい利用方法について,二つ目はイオン液体を用いる反応活性化,最後は有機合成のためのリパーゼ触媒反応について最近の例を述べる。
著者
野上 敏材
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.31, no.181, pp.SJ74-SJ75, 2019-07-25 (Released:2019-07-25)
参考文献数
12

もう6年以上前になるが、鳥取大学への異動直前に「有機電気化学的手法に基づくグリコシル化反応の制御」という、「だから何なんだ?」というような業績名で奨励賞を頂いた。その後は賞の名を汚さぬよう、大学院生を中心とする共同研究者と取り組んだ結果、電気化学的手法を用いたオリゴ糖液相合成の自動化へと展開することが出来た。まだまだ合成出来るオリゴ糖の収率もバラエティも満足出来るものではないが、共同研究企業の力添えもあって、装置の改良や合成サンプルの提供など着実な進歩を遂げているので、その歩みをご紹介したい。