著者
野口 啓示
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.107-118, 2003-09-30 (Released:2019-04-06)

平成13年度の全国の児童相談所における児童虐待相談は、10年前と比べると21倍の23,274件となった。虐待は社会問題であり、被虐待児およびその親に対するケアやサポートは大きな関心事である。本稿においては、家族の再統合を目指し、虐待をした親のケアとして行ったペアレント・トレーニングの実践について論究したい。ここで用いたのは行動療法を基礎としてペアレント・トレーニングとしてアメリカで開発されたCommon Sense Parentingである。 Coercion theoryやsocial learning theoryを基礎として6セッションからなっている。虐待により施設入所となった親に対して行った実践報告を行いながら、虐待の防止・再発防止という取り組みへの本プログラムの有効性やプログラムの特徴について論究する。
著者
野口 啓示 高橋 順一 姜 民護 石田 賀奈子 千賀 則史 伊藤 嘉余子
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.28-38, 2019-11-30 (Released:2020-06-16)
参考文献数
21

本研究の目的は,里親養育支援の実態を明らかにするとともに,その支援が里親養育支援に対する満足度にどのような影響を与えているのかについて分析することである.全国の里親家庭4,038カ所を対象に郵送法による質問紙調査を実施した.里親養育支援の実態を探索的因子分析した結果,「里子が委託される前の里親への養育支援状況」を構成する因子として「委託前支援」と「未委託里親への支援」の2因子が抽出,また,「里子が委託されてからの里親への養育支援状況」を構成する因子として「里子のニーズと里親の意向を尊重した里親子支援」,「里親研修」,「里親養育をささえるつながりづくりの支援」,「不調時の危機介入」,「レスパイト」の5因子が抽出された.また,得られた因子が里親の満足度にどのような影響を与えているのかを重回帰分析したところ,「里親養育をささえるつながりづくり支援」と「委託前支援」のみが貢献していた.
著者
野口 啓示
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.107-118, 2003-09-30

平成13年度の全国の児童相談所における児童虐待相談は、10年前と比べると21倍の23,274件となった。虐待は社会問題であり、被虐待児およびその親に対するケアやサポートは大きな関心事である。本稿においては、家族の再統合を目指し、虐待をした親のケアとして行ったペアレント・トレーニングの実践について論究したい。ここで用いたのは行動療法を基礎としてペアレント・トレーニングとしてアメリカで開発されたCommon Sense Parentingである。 Coercion theoryやsocial learning theoryを基礎として6セッションからなっている。虐待により施設入所となった親に対して行った実践報告を行いながら、虐待の防止・再発防止という取り組みへの本プログラムの有効性やプログラムの特徴について論究する。