著者
野本 多津 小林 秀明
出版者
公益社団法人 日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.303-310, 1998
参考文献数
11

プリント基板は, 市場ニーズの多様化に伴う多品種化, 対象製品の小型化・軽量化に伴う高密度実装化等が進み, 作業の高度化, 複雑化に伴う組込不良, はんだ不良等の各種製造不良が発生しやすくなっている.これら製造不良の中で, 部品の実装位置等, 設計方法が原因で発生するものに関しては, 設計での事前対策が要求されている.そこで, 不良率低減, 生産性の向上を目的とした不良対策支援システムにおいて, 階層的クラスタ分析を用いた不良発生傾向抽出方式にて不良実績情報を分析し, 基板・部品特性ごとの不良発生傾向データを抽出する.このデータを用いて, 設計への事前対策指示や設計対象の基板と類似した基板・部品の検索を行う.本論では, 不良発生傾向抽出方式の検討結果と処理方法を詳述する.