著者
野村 尚樹 宮島 昌克 山岸 宣智 藤原 朱里
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.I_1002-I_1012, 2013
被引用文献数
3

近年,我が国では多くの地震が発生し,多くの犠牲者が発生した.地域住民の地震あるいは津波に対するリスク認知が不十分なために被害が拡大したと言われ,多くの地域ではそれらを教訓に自主防災活動に取り組み始めた.しかし,地域におけるリスク認知度に大きな個人差があり,活動の弊害になっていることも事実である.本研究では,2007年能登半島地震を経験した輪島市臨港地域周辺の住民を対象としたアンケート調査を実施し,地域住民の地震津波災害に関する意識を把握し,防災リスクマネジメント研究の1つである防災リスクコミュニケーション研究の基礎的資料とすることを目的とする.
著者
荒井 秀和 阿曽 克司 宮島 昌克 喜多 敏春 野村 尚樹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.I_1021-I_1033, 2013 (Released:2013-06-19)
参考文献数
11

日本海側は海溝型地震による津波の発生の可能性が低いとされており,太平洋側に比較して津波に関する調査や対策の検討が不足している現実がある.このような中,石川県ではこれまでの知見と東日本大震災後に中央防災会議等で議論された内容を踏まえ,石川県に影響の大きな津波波源を設定し陸域遡上の検討を行った.具体的には,既往の海底地質調査結果から活断層の連動等を考慮し津波波源として設定し,最新の航空レーザー測量データ等を用いた遡上解析を実施し,陸域の浸水状況を把握するともに近海での津波収斂箇所を把握した.また,今回想定した最大クラスの想定波源は、沿岸に既往最大津波以上を発生させることができた.