著者
越谷 重夫 野澤 宗平 北詰 正顕 西田 康二 松田 茂樹 大坪 紀之
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

研究代表者 越谷重夫 は、今回の研究課題に関して、この3年間に以下のような結果を得た。まず第一に、ブルエ予想と大変関連が深い、グラウバーマン対応を通じての2つのブロックの間の関係を、共同研究者のM.ハリス(Harris)と共に研究を行い、対応している2つのブロックの間には森田同値という深い関係がありそして、この関係は明確に捕らえることのできるある両側加群によって誘導されることを証明した。この結果は雑誌Journal of Algebra (Elsevier)に掲載された。また、別の共同研究者の功刀直子と脇克志と共に、有限離散単純群のなかでもかなり大きな群であるヤンコー(Janko)の第4番目の群J4及びすべての素数に対して、ブルエ予想が成立することを証明した。これの結果は、雑誌Journal of Pure and Applied Algebra (Elsevier)に掲載された。また、研究代表者 越谷 は、まず海外では、ドイツ・オーバーヴォルファッハ数学研究所、フランス・リュミニー数学研究所、オックスフォード大学数学研究所、シカゴ大学、イギリス・アバディーン大学、イギリス・ロンドンシティー大学、ドイツ・イェーナ大学、ドイツ・ブラウンシュヴァイク工科大学、イギリス・リーズ大学、アイルランド・国立大学メイヌース(Maynooth)等で、そして国内においては、京都大学数理解析研究所での研究集会等で、上記の結果を講演発表した。また、研究分担者である功刀直子は、第9回代数群と量子群の表現論研究集会(2006年5月)、および日本数学会代数学分科会年会(2006年9月大阪市立)において、ブルエ予想に関しての特別講演を行った。