著者
小山 雅紀 篠原 誠 金 貞我 池 受玲 崔 大徹
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J105-C, no.9, pp.263-269, 2022-09-01

実装基板配線の多層化と微細化が進む中で,その不良解析技術は非破壊・高精度・高速解析が求められている.配線不良の位置特定技術には,電気-光サンプリング技術を用いた高分解能TDR(Time Domain Reflectometry)法がある.この手法は,立ち上がり時間の短い電気パルス波を不良配線に伝搬させ,不良箇所からの反射波形を高精度で測定する非破壊解析技術である.本実験では,この手法を用いて更に精度の高い位置特定解析を実現させるため,不良配線を構成するビアと複数の異なる層配線の波形伝搬速度を個別に導出した.導出した各部位ごとの伝搬速度と,不良箇所からの反射波の時間を解析することで,数十μmレンジでの非破壊不良箇所特定が可能となった.