著者
金子 裕史 林 豊彦 中村 康雄 石田 智子 高橋 肇 新井 映子 山田 好秋 道見 登 野村 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.478, pp.135-142, 2001-11-22
被引用文献数
3

これまで我々は, 嚥下機能障害者を無侵襲かつベッドサイドで検査することを目的として, 喉頭運動・舌骨上筋群筋電図・嚥下音の同時計測システムを開発してきた.本論文は, お粥の性状の違いによる嚥下動態の変化について述べたものである.被検食品は, 一般的なお粥である"全粥"と, より付着性の小さい嚥下困難者用"ふっくらおかゆ^R"(亀田製菓)とした.実験の結果, 全粥嚥下時に比べ, ふっくらおかゆ嚥下時には次の2点が確認された:1)嚥下初期において, 喉頭がより速く動く;2)筋活動量が少ない.これらの結果から, ふっくらおかゆは, 一般的なお粥に比べて飲み込みやすいことが示唆された.